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治療の成功率は100%ではないのです

歯科においてのインプラントは、最近では定着してきている状態で、このインプラントによる治療をおこなう歯科医院もずいぶん増えてきました。しかし、インプラントは外科手術を受けることになります。

インプラントの成功は 、患者様がインプラントを埋めてその上に人口歯を装着し終わった時に痛みや腫れがなく、しっかり噛む事ができ、痛みや不快感がなく、患者さんが満足した状態が続いている場合です。また治療後のメンテナンスをしっかりしているかどうかなども左右されます。

歯科医院によっても治療体制・インプラント専門医・設備環境・チーム・アプローチなどが違い、歯科医師の技術によって成功率は変わってきます。もし手術が失敗した場合にもケースによりますが、6ヶ月くらい経てば骨が回復し、またインプラントが最度、埋入できる場合もあります。

もっとも高いリスクでは、インプラント治療でどうしても避けられない偶発症の一つに「神経の損傷」というものがあります。軽度のものであれば数ヶ月で回復することもありますが、重症の場合は、麻痺が残ることもあります。

インプラント治療には、オペという認識が必要でありリスクもあるということを認識して治療の内容を知っておくべきです。歯がなくなった場合に選択する他の治療法の入れ歯・ブリッジにも、様々なリスクはあります。ですが、その他の方法にくらべれば、機能面・審美面のおいては、メリットも多く、最新の歯科医療としてインプラントが定着していることも現状です。

もちろん現在最新の技術や材料、研究により歯の寿命を延ばす工夫や審美的にきれいにすることなど、現在の歯科医療においてかなり高い割合で可能となってきていています。インプラントは、年々良い成功率になってきており、上の歯であれば約80%以上、下の歯であれば約90%の成功率が見込めるといわれています

そのようなインプラントの現在の状況を事前に知識として頭に置き、その認識から互いに承諾して患者様と歯科医療人の相互の信頼関係と技術がインプラントの成功率をより高めていくことになります。多様化するインプラントにおいて、歯が悪くなるとすぐインプラントという考えではなく、患者様ご自身の状況を充分に踏まえ、事前に総合的に治療を選択し検討するべきだと考えられます。

こんな人はインプラントを考える時に注意してください

全身的な疾患要因がある人

骨粗鬆(しょう)症・糖尿病、腎臓病・その他全身的な疾患要因がある方には、インプラントはお勧めしません。

骨粗しょう症とは、カルシウム不足から骨の密度が減少し、骨がスカスカになり折れやすくなる病気の事です。

なかでも圧倒的に多いのは、閉経を迎えた50代から70代までの女性に多い閉経後骨粗しょう症、そしてそれ以降の高齢者に見られる老人性骨粗しょう症です。歯がない方の年齢層も比例しますから顎の骨の幅・厚み・量・質がインプラントを埋入する条件を満たさなければ治療が難しい場合もあります

また上顎(上あご)の骨の奥に上顎洞というものあります。この空洞は、鼻腔へとつながっていて、鼻柱骨によりまん中で左右にわかれています。この空洞が生まれつき下の方へ、つまりお口の近くにある方は、上顎の骨が薄くなっていて、1~2ミリほどの厚さしかないといった場合があります。下あごにくらべ上あごのインプラントの方が、難しい場合が多いのです。しかし、現在では、骨を補い、インプラントを行える状態にする最新の技術を用いることにより、インプラントが難しかった症例でも、治療可能な症例が増えています。

糖尿病の方は細菌の感染に敏感で、糖尿病が進むと免疫力が低下するため歯周病になりやすく、歯を支える歯周組織に炎症を起こす歯周病の場合、インプラントを埋め込んでも骨と結合がうまく進まない場合が多くあります。仮に骨との結合が成功しても、歯周病が進行すればインプラントが抜けてしまうこともあり、治療には適しません。ただし、血糖値を低くコントロールできていて良好に血糖値がコントロールされている場合は、インプラントは可能です。

腎臓病は糖尿病と同じで、免疫力が低下しているため、リスクがあります。重度の腎臓病の場合には、免疫が低下して傷が治りにくく、骨との結合が難しい場合があります。人工透析を行っていて、血液の流れを良くする薬を服用されている場合も、外科処置の後の止血が困難になる可能性があります。主治医とご相談の上で判断する必要があります。

その他にも重度な高血圧・動脈硬化などの血管の疾患。心筋梗塞、狭心症などの心疾患・血小板減少症・重度の貧血などインプラント治療に適さない疾患や病気などがあります。症状が軽度であれば、問題ない場合も多いので、歯科医師、医師の先生とインプラントが行えるかどうかを相談して判断して下さい。

口腔内の疾患要因やその他の要因がある人

歯周病の症状の進行段階にもよりますが、中度の歯周炎の治療では、初期の歯周炎と同様に歯磨きの徹底に始まり歯石などの沈着物の除去を行います。治療期間は長期になり、骨の吸収の改善などの処置を組み合わせることで効果が得られます。

重度の歯周病にかかると歯がグラグラと動いたり、口臭がひどくなります。歯並びも動揺してきます。審美性も悪くなり、状態まで放っておくとやむを得ず何本か抜歯になること多く、インプラント治療ができる状態になるまで、まず歯周病の治療を行います。

喫煙習慣もリスクを高めます。喫煙が、歯周病に対する免疫力を低下させてしまうからです。血液中に入ったニコチンは、白血球の貧食作用を低下させ、血管を収縮させます。

さらに、ひどい歯ぎしり・強い食いしばりは、主に、寝ている時に起こるグラインディング(歯ぎしり)、無意識に行うクレンチング(強い食いしばり)、タッピング(カチカチと上下の歯を噛み合わせる)などの症状があります。その症状が要因で、歯や顎の関節を破折する場合があります。磨耗して歯が割れる、折れる、知覚過敏、歯周病が悪化し歯が抜けるなどの症状を引き起こします。

咀嚼筋(咬むための筋肉)の異常な運動のことを、咬合神経症とも呼ばれ、無意識のうちに極度に歯をすり合わせたり、噛み締めたりする、機能性咬合習癖の一つです。頭痛、肩こり、口が開かない、歯の破折、睡眠障害、補綴物の脱落など顎関節の症状、歯の動揺、歯周炎の進行などの原因となります。

症状がブラキシズムに起因すると診断された場合、咬合調整やマウスガードなどの歯科治療が不可欠となり、インプラントが適応できるかどうかは、歯科医師とよく相談してください。

また、インプラントを行う年齢にも制限があり、顎の骨の成長が終わっていない時期(約17歳前後)は、治療をおこなうことができません。顎の骨が完成する20歳前後から、健康な方であれば基本的に誰でも治療を受ける事が出来ます。また、手術中は麻酔をかけるため、原則として妊娠中の方も、その時期、インプラント治療を避け、出産後となります